他の食事は各自自由だが、寝起きの食事は二人でしようというのがコンビ結成時からの決め事だった。
現在時刻は午前11時半。普通の人にとっては昼食という時間帯だ。
アマは椅子に座って大あくびをした。
すっぴんでも美白。スキがある表情もまた男心をノックアウトする可愛さがある。
猫がアマの膝に乗ってきた。
「チャトンちゃん、餌食べてないね」
「ええ、急に餌が変わったから、お腹壊したのかも……」
そう答えながら、マチはふっくらしたトーストが乗った皿をアマの前に差し出した。
アマはパンの耳を小さく千切って口に含んだ。
「マチは食べないの?」
「私はいいわ。なんだかお腹がもたれてて」
「そう……」
「すぐにコーヒー入れるからね」
ご飯なんて喉を通らない。
マチは今日の仕事を絶対に成功させなければならないと力んでいた。
突然、電子音が鳴った。
マチが台所を離れた。
早足で廊下に出て自分の部屋に入った。
音源はマチの携帯からだった。
マチはドアを閉めて電話に出た。